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バージョン3.1.0では多くの新機能が追加され、従来の機能にも大幅な改善が加えられました。
従来バージョンをお使いの方は以下の変更点にご注意ください。
追加された新機能、および従来機能の主な改善点は以下の通りです。 なお、このリリースノートはメニューの ヘルプ > R AnalyticFlowについて からいつでも参照することができます。
予測分析や統計解析、データ加工および可視化などの機能が強化されました。
以下の操作が新しく追加されました:
既存の操作に機能またはオプションが追加されました:
ここで 操作 とは、従来ドキュメント上で 分析モジュール と呼ばれていたものです。 用語が変わりましたが、利用方法などには変更はありません。 同様に カスタムモジュール は カスタム操作 と呼ばれます。
R_HOME
を自動で設定前述のとおり、以下の変更があります:
予測分析のための機能が強化され、複数のモデルを作成して精度を比較することが可能になりました。
予測モデルの作成 操作において リスト を選択すると、新たに モデル タブが表示されます。
モデル タブ上でモデルの設定を指定します。同じ手法でも異なるパラメータを設定して比較することが可能です。
また、作成したモデルの予測精度を評価することが可能になりました。 予測モデルの作成 操作の モデルの評価 タブから設定します。
評価は予測精度を表す指標(この例では正答率) 、混同行列 および ゲインチャート などのグラフとして出力されます。
モデリングと同時に評価する方法のほか、予測値と実績値を含むデータフレームを 予測値の評価 操作に与えることで同様の評価を行うことができます。 ただし、予測値が確率ではなくカテゴリである場合にはゲインチャートなどのグラフが出力できないことにご注意ください。
t検定、ウィルコクソン検定などの仮説検定、および多変量解析(主成分分析、クラスター分析)の機能が追加されました。
仮説検定ではオプションを選択するだけで手法を切り替えることができ、多重比較法を指定することも可能です。
主成分分析やクラスター分析でも同様に手法を切り替えられるほか、数値変数のみを抽出したり基準化を適用することもできます。 生成されたクラスターを元のデータに列として追加するといった処理も可能です。
XYプロットに設定が追加され、より詳細な描画コントロールが可能になりました。 より実用的で美しいグラフを描画することができます。
他にもボックスプロットを描画する操作が追加されました。
データ加工のための機能が強化され、データ型や欠損値に関する処理が追加されました。
列ごとにデータ型(class
)を設定することができます。 データの読み込み時に設定する場合、 テキストファイルの読み込み 操作のオプションとして型を選択することができます。
データ型の設定 操作を用いることで、既存データフレームオブジェクトの型を変更することも可能です。
欠損値の処理 操作を用いることで、欠損値に関する以下の処理が可能です:
予測分析への応用を想定したシンプルな置換または行の削除を行います。 「欠損していること」そのものが予測において重要な意味をもつ場合、欠損フラグは予測精度の向上に役立ちます。
処理を自動生成 ボタンを押すと、欠損のある変数に対して自動的に処理を生成することができます。 同じ処理を グループ化 ボタン でまとめることも可能です。
欠損値の取り扱いは統計学における重要な話題のひとつであり、多重代入法などの有効な手法が開発されています(Rでは mice
パッケージが利用可能)。 モデルにおける係数の有意性に興味がある場合などは、これらの方法を利用することもご検討ください。
選択したオブジェクトに対する操作がより便利になりました。
オブジェクトを右クリックして 操作 を選択するか、またはビューアの ボタンを押すことで そのオブジェクトに適用可能な操作を選択することができます。ここから直接フローにドラッグ&ドロップすることも可能です。
テキストファイルやRスクリプトファイルを編集することができるようになりました。 ファイルを選択し、 編集 ボタン を押すことでエディタを利用することができます。
関連して Rスクリプトファイル 操作も強化されました。 これはRスクリプトファイルを source
関数によって実行する機能ですが、指定したRスクリプトファイルをフロー上で直接編集することができます。
編集中のファイルは未保存のままでも(一時ファイルとして)実行できるため、通常のRスクリプトノードに近い形で利用することができます。
分析プロジェクトをファイルとして受け渡すことができるようになりました。
プロジェクトをファイルに出力するには、メニューから プロジェクト > エクスポート... を選択します。 出力したいファイルとフォルダーを選択し、 エクスポート ボタンを押すとzipファイルに出力されます。
ファイルサイズが大きくなることがありますが、メタデータ(キャッシュされたRオブジェクトおよびバックアップ)を含めることも可能です。
エクスポートされたプロジェクトを展開して利用するには、メニューから プロジェクト > インポート... を選択するか、 ボタンなどからもインポートが可能です。
ファイルをインポートするとzipファイルが展開され、プロジェクトとして利用することができます。
ノードの入力インターフェース内に含まれる文字列を検索・置換することができるようになりました。 オブジェクト名をまとめて変更するといった処理をより簡単に行うことができます。
従来と同様、生成されたスクリプト自体を検索対象としたい場合は スクリプト検索 チェックボックスをオンにします。
分析フローまたはノードに対応するRスクリプトを出力する機能が強化されました。
コメントのほかノード名を含めることができるようになり、結果は出力前にプレビューで確認することができます。 スクリプトはファイルに出力するほか、クリップボードにコピーすることも可能です。
従来は本ソフトウェアとRが同じプロセスで動作していましたが、このバージョンから別プロセスで動作するようになりました。 これによって以下が実現されました:
ソフトウェアの実行中にRを再起動するには、コンソールから Rを再起動 をクリックします。
Rからの応答が得られなくなった場合などに利用することができます。 既存のRオブジェクトはすべて消去され、Rの状態が初期化されることにご注意ください。